ウイルスと一口にいっても、さまざまなものがあります。
スマホを狙ったウイルスだけでも、2018年現在1,000万種類を軽く超えるウイルスが存在すると予想されています。
しかし、これらのウイルスの目的は個人情報を盗み取ったり、直接被害者から金銭を受け取ったりすることによって、ウイルス作成者が利益を得ることにあります。したがって、その被害の症状は多くの共通点が見られます。
ウイルスの感染は、普段端末を利用していてもわかりづらい部分があります。いち早く感染に気が付くために最も確実な方法は、ウイルス対策ソフトを利用することです。
今回は、端末に異変が生じたときに症状別に考えられる原因と、ウイルスに感染した場合にはどのような実害があるかについて解説しました。
▶目次
1、スマホの異変症状例
スマホに異変が生じると、ウイルスに感染したのではないかと不安になることがあるかと思います。
しかしながら、スマホの異変は、ウイルス以外が原因となっていることが多いです。スマホに異変を起こさせても、ウイルス作成者にはメリットが全くないからです。しかしながら、ウイルスの活動によって二次的にスマホの動きが悪くなることはあります。
スマホの動きが重い
スマホの動きが重い場合は、以下の原因が考えられます。
- マルチタスク(複数の作業)を実行していて、スマホに大きな負荷がかかっている
- 端末が故障している
マルチタスクについては、スマホを再起動すると改善されることが多いので、再起動をしても改善で気に場合は故障かウイルス感染の可能性が高くなります。
ウイルスが電話帳の抜き取りやメールの自動送信などの機能を使用するため端末に負荷がかかり重くなってしまう可能性もないわけではありませんが、事例としてはあまり報告されていません。
バッテリーの消耗が速い
バッテリーの消耗が速い時には、以下の原因が考えられます。
- バッテリーの自然劣化
- スマホの電波不良などにより多くの電力を必要とする状態が続いた結果
- 電力を多く使用するアプリを使用している
バッテリーは消耗品のため、利用と充電を繰り返していると徐々に持ち時間が短くなっていきます。
利用期間が長くなると、機種変更やバッテリーのリニューアルが必要になります。
また、電波状態が不良の場合は電波を拾おうと端末が多くの電力を使用するため電池の消耗が激しくなります。待ち受け状態でも、位置情報の送受信などで一定の電力を消費するアプリもあります。
バッテリーの消耗については様々な要因が絡んでくるので、一つ一つ原因を追究していく必要があります。
迷惑メールが届く
迷惑メールや登録した覚えのないDMメールが届く場合には、以下の原因が考えられます。
- 過去に登録したサイトなどからメールアドレスを含む情報が流出してしまった
- 自身がウイルスに感染してしまった
- 友人や知人がウイルスに感染してしまい、情報が流出してしまった
電話帳データや画像データの抜き取りはウイルスに感染した際の被害内容として最も多いものです。
迷惑メールは、添付されているデータにアクセスしたり、urlをクリックしたりしない限りは問題ありませんが、いったんアドレスが流通してしまうと送信者情報を変え何度も何度もしつこくメールが送られてくるので非常に大きなストレスになります。
データの流出からの二次利用ということにはなりますが、迷惑メール到着をきっかけとしてスマホのウイルス感染を疑ってみてください。
画面がフリーズしたり、勝手に電源が落ちたりする
画面がフリーズしたり、勝手に電源が落ちたりすることもあります。これらの理由として考えられるのは、以下の原因です。
- 端末が故障している
- 端末に負荷がかかりすぎている
端末に負荷がかかりすぎている場合は、スマホの動きが重くなってしまった時と同様、スマホを再起動することにより復旧できます。
復旧しなければ、故障の可能性が高いです。
2、ウイルスによって生じる被害
スマホのウイルス感染によって生じる被害について紹介します。
プライバシー侵害
スマホのウイルスによって、個人情報を盗み取ったり、ユーザー個人を特定したりする非常に悪質なウイルスです。
- 電話帳データの盗み出し
- 電話番号や位置情報の特定
- 通話やメールの内容が傍受される
- 盗撮、盗聴
ランサムウェア
ランサムウェアは身代金要求型ウイルスと呼ばれています。
突如、スマホの画面がロックされ操作不能になり、解除するための解除金を要求されます。非常に悪質なウイルスです。
残念ながら、ランサムウェアに感染してしまった場合の解除方法はありません。
速やかに機種変更・端末交換を行うことです。
解除金は絶対に支払ってはいけません。解除金を支払うことで、被害が次々と大きく広がってしまいます。
3、まとめ
スマホがウイルスに感染した場合の症状としては、ほとんどがデータの抜き取りか金銭の要求になります。
特にデータの抜き取りの場合には、端末を普段利用していてもなかなか気が付きにくい一面があるため、スマホがウイルスに感染したまま被害がどんどん大きくなっていくケースが考えられます。
被害を未然に防いだり、最小限に抑えたりするために、スマホの利用方法に注意し、セキュリティ対策ソフトを使用しましょう。
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