アンドロイド端末は、ウイルス感染のしやすさという点では非常に危険性が高いといわれています。
ウイルスが感染し行動しづらいように設計されているiPhoneとは異なり、いったんウイルスに感染してしまうと情報を抜き取られたり、端末に不良を起こさせたりといった障害を受けやすいといわれています。また、古くからウイルスが作られ対策を繰り返してきたPCと比較するとまだ対策の市場が未成熟であるともいわれています。
今回は、アンドロイドのウイルス対策について紹介します。
▶目次
1、アンドロイドのウイルス感染の危険性
スマホを利用するさまざまな場面にウイルス感染の危険性が潜んでいます。特にアンドロイド端末の場合は、他の端末に比べるとセキュリティが脆弱という一面もあり、危機意識をもってスマホを利用することが重要になります。
Googleの見解
アンドロイドを開発したGoogle社の見解としては、
「アンドロイド端末にはウイルスに対する自衛機能があり、ウイルス対策ソフトは必要ない」
と公表しています。
アンドロイドを狙った不正アプリ
セキュリティ対策ソフトの開発企業であるトレンドマイクロ社の2014年末の調査によると、426万以上の不正アプリが日本国内に存在したとのことです。
スマートフォンのウイルス被害は、年々2倍、3倍と増えていますので、不正アプリの数はこの数年でさらに大きく膨らんでいることでしょう。
また、不正アプリの他に、フィッシング詐欺などの様々な悪質サイトも存在します。
スマホが便利に進化しているのと同時に、悪質なサイトや手口も進化を続けていますので、Google社が必要ないと公表していたとしても、何らかの形で自衛することは必須だと思われます。
セキュリティ対策ソフトも万全ではない
アメリカのジョージア大学で、58種類のウイルス対策ソフトの効果を測定する実験が行われました。
このチームは攻撃者の視点に立ち、ウイルス対策ソフトの検出を回避しながらスマホのシステムに侵入するツールを開発し、実験に用いました。その結果、このツールの検出に成功したのは58のうちわずか2つのセキュリティ対策ソフトのみだったのです。つまり、ほとんどのセキュリティ対策ソフトは役に立たなかったのです。
過去にPCのセキュリティ対策でもそうだったように、ウイルス対策ソフトもまだ市場が成熟しているとはいえず、これからその精度がたかまっていくことと思います。しかしながら、セキュリティソフトさえ入れておけば安心できるという状態ではないことを利用者は認識しておく必要性があります。
2、ウイルスに感染しないためには
ウイルス感染のリスクを下げるためには、利用方法を考える必要性があります。
信用が低いサイトやアプリの利用・インストールはしない
ウイルスへの感染経路の大半は、アプリのインストール時とウイルスが埋め込まれたサイトの閲覧時だといわれています。
アンドロイドの場合は、GooglePlayの公式アプリにもウイルスアプリが紛れ込んでいる可能性が高いので、アプリやサイトの信用性を判断するには高度なスキルが求められます。
提供者が明確ではないアプリのダウンロードは行わないことです。
Chromeブラウザのセーフブラウザを利用する
グーグル社が提供するChromeブラウザには、セーフブラウザという機能があります。
本来の趣旨としては、スマホのデータ容量を節約するための機能なのですが、ウェブにアクセスする際にGoolgleのサーバーをいったん経由するという仕組みを取っており、その過程でウイルスやフィッシングサイトをチェックする機能が働いています。
セキュリティ対策というわけではありませんが、無料で使用できる、データ使用量を節約できる、普段通りの利用方法でインターネット利用ができる、とメリットばかりですので、設定しておくことをおススメします。
有料のセキュリティ対策ソフトを利用する
上述の通り、セキュリティ対策ソフトは万全ではありませんが、利用しないよりは利用したほうが安心できます。
特に何かあった時の被害が非常に大きなものになるので、できることはすべてしておいたほうが良いでしょう。
3、まとめ
アンドロイド端末のウイルス事情と、ウイルスに感染しないための方法について紹介しました。
ウイルス感染のリスクはiPhoneも同様にありますが、アンドロイドでは特にリスクが高いので十分に気を付ける必要があります。ウイルスに感染した際の被害は非常に大きく、セキュリティ対策ソフトを使用しても完全に防げるわけではないので、対策としては怪しいサイトや提供者のわからないアプリは利用しないなど、ユーザーができる限り使い方に気を付けることが重要となります。
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