スマホをターゲットとしたウイルスは全部で一千万種類を超えるといわれています。
スマホやセキュリティ対策ソフトが進化するのに比例して、ウイルスの数や手口も高度化、複雑化しているのが現状です。
これらのウイルスについては、大きくいくつかの種類に分類することができます。
ウイルスの種類を把握しておくことにより、感染の予防や感染時の対応につながります。
今回は、スマホのウイルスの種類について案内します。
▶︎目次
1、トロイの木馬
コンピューターウイルスの代表格ともいえるのがトロイの木馬です。
トロイの木馬は感染したことにユーザーが気づきにくいうえ、気が付いた時には甚大な被害が起こっているので、最も注意すべきウイルスです。
トロイの木馬の特徴
トロイの木馬は、ユーザーに気づかれずにスマホの内部に侵入します。
他のウイルスは、ファイルやアプリの内部に存在することが一般的ですが、トロイの木馬はコードが埋め込まれたウェブサイトを閲覧するだけで感染してしまうリスクがあります。またユーザーに気づかれずにひっそりと活動するので、セキュリティソフトでチェックしない限りは感染後もユーザーが気付きにくいという特徴があります。
トロイの木馬の被害
トロイの木馬によって、起こる被害は甚大なものです。
- 銀行口座から預金がごっそり引き出される
- 電話帳内のデータがすべて流出する
- 知らないうちに大量のスパムメールを送信する
ユーザーがインターネットバンクにアクセスした際のIDやパスワードをトロイの木馬は監視し、情報を取得します。
これらの情報を、ウイルス提供者が悪用しユーザーの講座から現金を引き出すのです。警視庁の発表では2015年のデータでは、ネットバンキングの不正送金額が年間30.7億円にものぼっています。
電話帳データの流出は知人・友人にも迷惑をかけてしまいます。
流出したリストをもとに、スパムメールが送信されるなど二次被害も発生します。
スパムメールの送信は、知人友人にウイルス感染のリスクを生じさせてしまい、信用の定価にもつながります。スパムメール業者は、ユーザーのメールアドレスを使用することでサーバーにスパムメールと認識されずに危険なメールをターゲットに対して送信することができます。
トロイの木馬 感染後の対策
トロイの木馬に感染してしまった場合は、早急にウイルス対策ソフトをインストールし、駆除対応を行いましょう。
無料のものもありますが、確実に駆除するためには有料のソフトの方が安心です。
いったん、無料の対策ソフトを試してから、ダメだった場合には有料のウイルス対策ソフトを利用するといった風に2段階で試してみるのも良いでしょう。
2、その他のスマホをターゲットとしたウイルス
トロイの木馬以外にも、悪質なスマホをターゲットとしたウイルスはたくさんあります。
ユーザーのデータを不正に取得したり、ユーザーの行動を監視したりして悪用しようとするものが多くみられます。
アドウェア
アドウェアとは、広告を自動的に表示させるプログラムのことです。
有益な広告であればまだ良いのですが、アダルト関連の広告や不正ソフトへ導く広告を表示させるケースも珍しくありません。
「ウイルスに感染しました。セキュリティ対策ソフトをインストールしてください」といった偽の警告文章を表示させ、セキュリティ対策ソフトに見せかけた不正ソフトウェアをインストールさせる手口も、このアドウェアを利用している場合があります。
(グーグルの偽警告文章のすべてがアドウェアというわけではありません)
バックドア
スマホを遠隔操作できるようにする代表的なウイルスです。
バックドアとは「裏口」を意味し、ネットワークを利用してユーザーのスマホの内部に侵入されてしまいます。
遠隔操作によって、不正メールを大量に送信したり、盗聴として利用されたりする事例も発生しています。
ワーム
システムに不正侵入して、自らを次々と複製していくウイルスです。
ワームに感染すると、バッテリーの消耗が非常に早まったり、スマホの機能が大きく損なわれたりします。PCや知人のスマホなど他の媒体にも感染するので、発見次第早急に駆除してください。
3、まとめ
スマホのウイルスの大まかな種類について案内しました。
中でも危険性が高いのがトロイの木馬で、ユーザーが感染したことに気が付かないうちに、情報を抜き取ったりメールを大量送信したりするなどの被害が生じます。定期的にセキュリティ対策を施すなどの対応をしましょう。
トロイの木馬の他にも、アドウェア、バックドア、ワームといったウイルスが存在します。
いずれも非常に悪質ですので、特性を踏まえて冷静かつ迅速に対処を行いましょう。
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