iPhoneは、アンドロイドに比べてウイルスに対してセキュリティ対策がしっかりされており、安全だといわれています。
しかしながら、iPhoneでもウイルスに感染してしまった例や、マルチウェアをインストールしてしまった例は少なからずあります。
今回の記事では、iPhoneがウイルスに感染しにくいといわれている理由と、ウイルスに感染する場合のパターン例、ユーザーがとるべき対応について案内いたします。
▶目次
1、iPhoneがウイルスに感染しにくい理由
iPhoneはウイルスに感染しにくいといわれており、アップル社はウイルス対策ソフトのリリースを認めていないほど、その対策に自信を持っています。iPhoneがウイルスに感染しにくい理由について紹介します。
iOSの仕様
iOSはアンドロイドと比較すると非常に制限の多いOSとなっています。
ユーザー目線で見た場合には、利用方法に慣れさえすれば制限の多さによる不利益はほとんどありませんが、開発者目線で見た場合には制限によって作成したい機能が実行できない、開発そのものができない、といった不都合につながります。
例えば、以下の2つの制約がiPhoneのセキュリティを強める大きな要因になっています。
- 複数のアプリの同時立ち上げ
- サンドボックスの遠隔環境
iPhoneでは複数の機能を同時に立ち上げ実行することができなくなっています。そのため、ウイルスやマルチウェアソフトが、ユーザーの気が付かないところで勝手に作動してデータを抜き取ったり改ざんしたりしようとしても、自由にその作業を実行できないのです。
サンドボックスとは、外部とは離れた領域でプログラムを動作させる手法です。
一部の機能を除き、iPhoneの機能はサンドボックス内の領域で独立してコマンドが実行されデータが蓄積されているので、他のアプリやウイルスがアクセスしてデータを流用することができないのです。
これらのiPhoneの特性は、セキュリティを強めると同時に、セキュリティ対策ソフトが有効に働かない理由にもなっています。
Appストアでの厳しい基準
アップル公式のアプリ販売ストアであるAppストアでは、アプリを公開する際に厳しい基準を設けています。
厳しい審査項目の中には、ウイルスに関するチェックも含まれているので、Appストアからアプリをインストールする際にはアプリにウイルスが含まれている可能性は低いのです。
2、iPhoneウイルス感染のパターンと対処
iPhoneがウイルスに感染しづらいのは事実ですが、感染しないわけではありません。
感染しやすいパターンと対処法を紹介します。
PCやメモリーカード経由でのウイルス感染
データを保存・共有したり、バックアップを取るためにPCと接続をしたりSDカードを抜き差ししたりすることがあるかと思いますが、こうした際にウイルスに感染する事例が確認されています。
2014年には、セキュリティの強いiPhoneにウイルスを感染させるために、わざとPCやMACを経由させてiPhoneに侵入するトロイの木馬が確認されました。このウイルスはiPhoneの中のパスワードやIDデータを盗み取るものです。
使用しているPCやメモリーカードについて、ウイルス対策を定期的に行うことが重要です。
非公式のアプリをインストールすることによる感染
スマホのウイルス感染の大半の理由は、アプリのインストールによるものです。
APPストアでは厳格な基準が設けられていますが、非公式のアプリをインストールすることは非常に危険です。特に、Appストアにはリリースしていないにも関わらず、見せかけの偽のAppストアリンクボタンを作成し、Appストアからダウンロードしたと思わせる悪質なものも存在します。
※しかしながら、公式Appストアであればすべて安全かいえば決してそういうわけではありません。
2015年には、XcodeGhostというウイルスを含んだアプリがAppストアにて公開されました。
これらは中国を中心に起こったことでしたが、今後世界的にこういった悪質のアプリのリリースが広がっていく可能性はあります。
完全に予防する方法はありませんが、公式ストア以外からはアプリをインストールしない、公式アプリからインストールする際にも提供者の情報をきちんと確認するといった対処が必要です。
サイトアクセスによる感染
悪質なサイトにアクセスするだけで、ウイルスに感染するケースもあります。
対処法としては、OSのバージョンを最新に保つことです。
サイトアクセスによる感染の予防に限らず、OSやソフトウェアを最新の状態にしておくことは、操作性を高めるだけではなくスマホのセキュリティを高めるうえで非常に重要なことです。
3、まとめ
iPhoneがウイルスに感染にくい理由と、感染する場合の経路、ユーザーがとるべき対応についてまとめました。
ウイルスの侵入を完全に防げるわけではないので、感染リスクを低減させるためにはやはりユーザー個々での注意が必要です。OSを最新の状態に保ち、不審なサイトへのアクセスやurlのクリック、アプリのインストールは控えましょう。
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