スマートフォンのウイルス感染経路の中で圧倒的に多い割合を占めるのはアプリのダウンロードによるものです。
非公式のサイトからインストールした際に感染リスクが高いことは言うまでもありませんが、公式ストアであるAPPストアやGooglePlayストアからインストールした場合にさえ、ウイルス感染の危険性は潜んでいます。
今回の記事では、実例を交えながら、アプリインストール時のウイルス感染について紹介します。
▶目次
1、スマホのアプリウイルスの特徴
アプリのインストールによるウイルス感染を防ぐには、信頼性の低いアプリをインストールしないことが最善策です。では、信頼性の低いアプリとはどのようなものでしょうか?その特徴や判断基準について紹介します。
アプリ提供者を確認する
アプリをインストールする際に、公式ストアであれば提供者の情報(会社名、連絡先、住所など)が掲載されています。
有名な大手企業や、中小企業でも所在がはっきりしていて、住所や連絡先がきちんと掲載されたものを選びましょう。無料だからといってむやみにアプリをインストールすることは非常に危険です。
参考程度に口コミを参照するのも良いでしょう。
不安を煽るアプリ、特典の多いアプリは疑うべき⁉
ウイルス開発者は、ウイルスアプリをインストールさせるために、ユーザーの不安を煽ったり、おいしい情報をちらつかせたりする傾向が見られます。
不安を煽るとは、「ウイルスに感染しました」と偽の情報を案内してセキュリティ対策アプリをインストールするように誘導したり、「口座のIDとパスワードが流通しました」といったメールを流してダミーのサイトにIDとパスワードを入力させたりするパターンです。
おいしい情報とは、「お金が儲かる」「豪華賞品がもらえる」「登録すれば必ず異性と出会えるアプリ」などのパターンがあります。
インストール時に、不要な情報を要求されるアプリは要注意!
アプリをインストールする際に、アプリがアクセスする端末の情報についての許可を求められます。
例えば、地図アプリをインストールする際に位置情報の開示を求められるなどアプリを便利に利用するために端末内の情報を提供することは問題のないことですが、ゲームアプリにもかかわらず電話帳データの開示を求められたり、レシピのアプリにもかかわらず位置情報を求められたりするなど、アプリの利用に関係ない情報の開示を求めるアプリについては要注意です。
2、主なウイルスアプリの実例
ウイルスアプリの実例を紹介します。
バッテリー長持ちソフト
「インストールすれば電力使用量が節約でき、電池が長持ちする」とうたっておきながら、実際にはそのような効果はなく利用者の個人情報を抜き取るといった悪質なアプリがありました。
スマホは長く使用しているうちに、バッテリーの持ちを改善したくなることは非常に多いかと思います。長期での外出やビジネスの際には、電池切れで仕事に大きな支障をきたしてしまうこともあるでしょう。
悪質アプリはそういったユーザーのニーズに付け込んでくることが多いのです。
Twitter乗っ取りアプリ
Twitterを連携するアプリが、ツイッターに勝手にアクセスをしてツイートやリツイートを繰り返すといった動作を行ったという事例も多く報告されています。
SNSやツイッターは、貴重なデータや個人情報を含んでいるので、乗っ取られてしまうと実生活にも大きな影響を及ぼしますし、信頼を失ってしまうことにもつながりかねません。SNSと連携するアプリをインストールする際には特にアプリの信用性を疑ってからインストールしましょう。
他に、LINE・フェイスブック・インスタグラムなども乗っ取り事例があります。
人気ゲームに名前を似せたウイルスアプリ
LINEPOPという人気ゲームアプリに名前を似せたLIMEPOPというウイルスアプリの被害が報告されています。
このウイルスアプリをインストールすると、電話帳データを盗み取られたり、スマホを乗っ取られてスパムメールを送るように遠隔操作されてしまったりします。
この他にも、人気アプリと誤認させて、ウイルスアプリをインストールさせる悪質なアプリは数多く存在します。
3、まとめ
スマホのアプリインストール時のウイルス感染について案内しました。
ウイルスアプリは、ユーザーのニーズや欲求をうまくくすぐってくるものが多いので、便利そうだからと思ってもすぐにインストールするのではなく、いったん情報をきちんと確認してからインストールすることが重要です。
実例に見る通り、ウイルスに感染してしまうとユーザー自身が大きな被害を被ってしまうと同時に、電話帳に登録されている方々にまで影響が及びます。ウイルスに感染するリスクを少しでも減らせるよう、まずはアプリインストール時に注意を徹底するようにしましょう。
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